介護棟

先のことなんて誰にもわかんないよ

入居者の方との何気ない会話で、ハッとした瞬間がありました。

 

50年以上の付き合いがあった友人と突然の別れが訪れた、という内容。

あの世に旅立ってから10年以上の月日が経過しているとのことですが、忘れられない出来事だったようです。

「おはようの言葉を交わしたのが最後、こんばんはの声は聞けなかった」と明るく話してくださいました。

コロっといけたらいいよね、なんて冗談を言い合う仲だったようで、それが現実になったことに驚いたそうです。

一報を聞いてからは悲しく寂しい思いが強かったそうですが、友人と再会した時には不思議と悲しい気持ちにはならなかったそうです。理由は未だにわからないとのことです。

 

この話をしてくださった入居者から「終わったことは気にしない性分だ」と話されているのを聞いたことがあります。普段から明るく元気に行動されています。

 

話の最後はこれでした。

「先のことなんて誰にもわかんないよ。50年一緒にいてもわかんなかったんだから。今元気でいることが何より大事」

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